せぴ論

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フランケンシュタインの誘惑 超人類 感想

フランケンシュタインの誘惑」という番組が好きだ。1話は、ニコラ・テスラの話ということで、FGO民などで話題になったと思う。

けど、それ以降も大変興味深い話題を取り上げ続けている。特に印象的だったのが、優生学、原爆、ロボトミー、ビタミン…いや、見たやつ全部好き。科学の進歩によって生み出される闇(倫理観の欠如とかが主かな?あと研究とお金とか、立場とか)を緻密に描く姿勢が大好き。

そもそも倫理観というのは、常に変化し続けているもので…。というのはまあ別の話題にしておこう。

先日「人体蘇生」というテーマでシリーズは一旦区切りがついたのだが、待望の新作が3作予定されているようだ。その1作目がこの「超人類」いわゆるサイボーグのお話。これまで、過去に実際に起きてきた闇を取り上げてきたので、現在のところそんなにゾッとする闇はないこのテーマは、物足りなかった人もいそうだなーとは思う。個人的には、前述の通り変化し続ける倫理観、に興味があるので、今後場合によっては新たな闇が生まれそうなこのテーマも、やはり「フランケンシュタインの誘惑」という番組に相応しかったと考えている。

 

今回の内容について語りたいわけじゃなくて、出演者二人の意見の対立が面白かったのでそれをば。司会のアナウンサーの女性と、いつもいる大御所な感じの名誉教授、そしてそのテーマの専門の学者、の3人で論議を交わす場面を挟むのが通例。普段は、倫理的にアレだけど、ブレイクスルー的な成果を上げた科学者が取り上げられ、成果はすごいよね、でも今の倫理観ではありえないね、みたいな感じでだいたい名誉教授さんと専門家の意見は一致する。けど今回は何かめっちゃ対立してた。笑

 

名誉教授の方は、どうにもサイボーグ技術は受け入れられないようだ。もはや生理的、本能的に受け入れられないんだろうなと思う。鉄血のオルフェンズでもそういうの見たから知ってる(笑)。でも専門家さんは勿論それを日々研究していて、義足が専門のようだった。足が不自由な方のために、と毎日試行錯誤してるんだろう。そんな方が、あんだけ受け入れられねー、という態度を取られたら、そりゃまあ…とは思う。

しかし、今回取り上げたラルフ・モシャーが倫理的に踏み外してはいなかったからか、専門家の方が普通にちょっと環境が整ってたら倫理的に踏み外しそうな人な気がして、危険な感じがした。典型的な無責任系というか。大丈夫だとは思うけど。

銃も含め、技術自体に罪はないというが、なら、原爆とかはどう捉えているんだろう。罪がないのは勿論なのだけど、やはり使われる方向を考えなければならない、というのは散々人間がこれまで失敗して学んできたことだと思うのだけど。答えが出る問題じゃないけど、科学者がそれを思考停止した時点で大きく倫理的に踏み外す可能性が出るんじゃないかと思う。歩き続けられるアシスト装置的なものが紹介されてたけど、戦場で使う想定で開発されているのは、やはり何か考えるべきじゃないんだろうか…。何が正解というのではないけどね。。