プロメア感想(ネタバレありあり主観もりもり文章ぐちゃぐちゃ)
プロメア3回見ました。たのぴー。今まで音響とか画質とか気にしたことなかったんですけど、拘ってる映画館で観てみるとやっぱり違うくて感動します。音楽もサントラとSuperfly様のリピートが止まりませんわ~。天才たちの所業…。
けども、実は1回目観たときはストーリーがちょっとモヤってするところあるなって思って。大分時間を置いて2,3回目観てきて、なんとなく自分の中で整理がついたので記録しておこうかと…。
ストーリーにのみ重点を置いて語りますね!普段基本的に全肯定マンなので割と酷評かもしれない…のでアレだったら回れ右でお願い致します。だいたい結末にたいして的なやつです。散々議論されてそうだが…
何ていうか演出と映像が好きすぎなので…このあたりはあんま深く語れないが最大の魅力と思ってます。演者様たちもね~。
【肯定的なとこ】
・そもそもプロメアが外部から来たものだし、排除して解決、というのも分かる。
・リオがバーニッシュの力自体を忌避というか?していると捉えられる描写もある。
- ガロ「燃やすの止められねえのか?」リオ「そんなこと本当にできると思っているのか?」とか
-プロメアのことを知ったときの「なら僕たちは何のために…」
→外部からきたものによって自分たちも苦しんでいるというのは良しとしてなさそーな感じがあるなと
・ガロの「クレイも救う」「炎上したら消してやる」というのをサラっと言えるのはいいですよね……
【否定的なとこ】
■ていうかそもそもバーニッシュが魅力的なんじゃ~~という話。(いきなり主観で語るな)
・炎の描写が美しい。あまりに。氷は割と氷だけど(?キレイカッコいいだけどね)、炎は本当に様々な描写がされていて滅茶苦茶魅力的。
・非人間っぽい幻想的な魅力も良い…。回復方法や死に際とか
・仲間意識も一般人?のそれより…あるいは(これは人によるだろうが)バーニングレスキューよりなんかいいってなる。虐げられた人々の結びつきっていいよね…。
■ていうかそもそも人外好きなんじゃ…(人外ではないが)
・ので、バーニッシュいなくなっちゃったとか言われたらさみしーってなる。なりません?
・ていうか人外が人外じゃなくなったらさみしーってなる人種はこれもさみしーってなりません??違うかったらほんとにほんとに教えてほしい。
いきなり主観モリモリでごめんなさい。ずっと主観だけどももう真面目に少し考えたのが下記。
■問題提起が割と複雑かつ現実的なのに、解決方法はファンタジックというのが引っかかったのかもしれん。
・バーニッシュが人々の日常の脅威であるという事実
・人を殺すのも犯罪だし、建物燃やすのも犯罪だよ…
・人々のバーニッシュへの過剰な差別意識
・火災への対症療法、バーニッシュは排除、という解決策しか持たない社会構造
・フリーズフォースの暴力行為(描写的にとっても悪者っぽい)
・人体実験は勿論よくない
・地球がヤバい問題
上記を挙げると、所謂「悪者」はバーニッシュでもあるし、差別意識の深い一般人でもあるし、フリーズフォースでもあるし、クレイでもあるし、社会構造でもあるし、プロメアでもあるし(これは中盤以降明らかになることだが)…という複雑な問題を孕んでいるんですよね。
・裏を返せばバーニッシュもそうでない人も、加害者でも被害者でもある、という解決が難しい構図。
・この様々な問題提起を全て(あるいはある程度は)「物語終盤で解決されること」を期待して見てしまうと、アレッて気持ちになる。
・そもそも構造的に勧善懲悪が成り立ってないのに、終盤の展開や結末はそれっぽいかというか、なんかヒロイックなというか…。だってクレイって見れば見るほどそんな悪者に思えないし。。勿論ダメなことが色々ありますけど、方舟思想は必ずしも間違いではないと思うし、やむを得ず選んだ選択であることが描写されているし…。
■バーニッシュが魅力的〜だから消えるのさみしー…だって共存しようと思ったらできそうなことが序盤で示唆されてたもん!!という気持ち。
・レミーがバーニッシュ(の力)について「ようは使い方」といっていたように、月並みな発想だけど使い方次第で共存の道は図れるんじゃ???って普通に思っちゃったので…
・炎=エネルギーだし、、、プロメテックエンジンの動力源となっていたように~。
・だからこそより一層、力そのものではなく、社会構造が一番の問題なんじゃん??って気になっちゃう。
・この辺りの「考えさせられる話」も結末があれなので物語上ほぼ無意味になってるんですよね。
・まあ前述の通りプロメアが外部から来たものなんでサヨナラして解決は分かるんですけど、なんかこのあたりの「期待」は尽く果たされなかったので…。勝手に抱いただけだけど。なんか描写的にさ…期待…しちゃうくない…??
・これは素朴な疑問ですが、序盤の描写とも地味に繋がりが薄いというか…いかにもどんな人の心の中にもあるストレスや抑圧への炎的な感じなのかと思わせる描写なんですが、外部からのものなんですよね~……。
■外部からきているプロメアを取り除けばとりあえずの問題は解決しているといえばそうなんだが、「人の心」を変えたわけではない
・書きながら一番はこれかもしれないとか思っちゃった。
・「勝てば官軍」があまり好きでないので、どんな物語でも、心や考え方に問題があるならば、主人公(というか勝つ側?)は「人の心」を動かしてほしいって思うんですよね~
・リオやクレイは動かされたのかもしれないけど、前述した通り心や考え方に問題があるのはあの世界の大半の人がそうなわけで。そこも少しは動かしてほしいとか思っちゃった。理想論ですけども、ファンタジ~なので期待しちゃったのです。しゅん。
■自分の捉え方が変わった問題
・ただの自己分析です~
で、これはただの自己分析だが、
— せぴぴぴぴぴぴぴぴゅ (@aipeSrGa) September 17, 2019
初見はどんな話か全く分からない状態で見てるから、無意識に展開の予測をしてしまう
←その予測は自分のバックグラウンド(これまでの経験とか見てきた作品とか、普段考えてることetc)が影響する
という構図ゆえにかもしれぬ。
・前項で長々語った「勝手に期待しちゃった」部分も結局は自分自身のバックグラウンドから来ているものなんですよね。1回目はそれゆえにモヤ、2回目はその期待は捨ててるので(笑)良き部分だけを楽しめました。3回目で大分整理できました…。まあまだ気づいていない点とか色々あると思うけどとりあえず。
備忘録的に1回目みたあとに考えたやつも貼っちゃう。この時と必ずしも考えが一致してないのでちょっと恥ずかしいけど、まあ自分の中で興味深かった考えや感想の変化だったので。
https://fusetter.com/mypage?ym=201906
・こうみるとやはり私はバックグラウンド的に差別被差別…マイノリティ云々、というのが気にかかっているようです。今もだけど、もうすこしフラットに考えられるようになっているかな??
・何かこれ公開する前に「他の人の感想ほぼ読んでないんやがエエのか…?」って思っていくつか読んだらあ~~~分かる~~とか色々出てきて…いやでも純粋に自分が感じたこととしてここに記すのである…。
・あ、でもこれだけ。「差別を扱うときの大前提は要因が個人と不可分であること」というのはあまりに納得すぎて…。
http://mralansmithee.blog.fc2.com/blog-entry-662.html
そもそも差別問題っぽく描写すべきではなかったのかもですなあ。難しいですね。